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更年期障害の治療


更年期障害の治療には、日頃から自分で行うことができる予防対策や食生活の改善などによるセルフケアと、病院や専門医などでの診断や指導による専門的な治療があります。


◆更年期障害のセルフケア
更年期障害の主な治療法として薬の使用や心理療法など専門的な療法が挙げられますが、まずは普段から自分でも気軽に行える補助的な治療法やセルフケアをすることをお勧めします。日頃から食事、運動、心のバランスなどに気をつけて生活することで、更年期障害のさまざまな不調・病状の改善・克服につなげることができます。以下、代表的なセルフケアの方法です。

◆更年期障害の治療方法
更年期障害の治療には、薬物療法や心理療法などがあります。更年期障害の状態や症状に合わせて、使い分けたり併用したりする必要があります。

  • 薬物療法
  • ・ ホルモン薬
    ・ 自律神経調整薬
    ・ 漢方薬

  • 心理療法
  • ホルモン療法
  • ・ ホルモン療法が有効な症状
    ・ ホルモン療法の主な副作用
    ・ ホルモン療法が受けられないケース

更年期障害のアラカルト

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健康食品・栄養補助食品

健康食品や栄養補助食品を利用することによって不足している栄養素を補い、自然治癒力や抵抗力を強化することができます。更年期障害の症状に改善に効果があるとされる健康食品は以下のとおりです。

写真●ローヤルゼリー
ローヤルゼリーには、1)自律神経を司る視床下部の間脳の働きを活性化させる効果、2)ローヤルゼリーに含まれるアセチルコリンというビタミン成分が自律神経のバランスを整える、3)ローヤルゼリーに豊富に含まれるアミノ酸が女性ホルモンの分泌を促す作用がある、ということが分かっています。この3つの効能により心と体が安静状態に導かれ、更年期障害の症状である不眠・不安・苛立ち・うつ(鬱)など精神的症状の改善が期待されます。また同時に、女性ホルモンの分泌が促されることでホルモンバランスが良くなり、更年期障害の身体的症状の改善も期待できます。現在更年期障害で悩みを抱える多くの人がローヤルゼリーの効果に注目しています。

●サプリメント
サプリメントは、それ自体が更年期障害の治療薬になるわけではないので、更年期の症状を改善に導く手助けとなる栄養素を補う目的で摂取されています。バランスの良い食事をとることを前提として、足りない栄養素だけをサプリメントによって効率的に摂取すると良いでしょう。女性ホルモンの働きを助ける栄養素であるビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンE、マンガンや、ほかにも自分の症状に合わせてマルチビタミン、ビタミンC、コエンザイムQ10などのサプリメントを選ぶと良いでしょう。

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運動・エクササイズ

写真更年期になると体力も減退しはじめ、普段から定期的に運動をしておかないと、少し動いただけで疲れを感じるようになってしまいます。また疲労回復に時間がかかるようになります。更年期に運動不足の状態が続くと、肥満・血液循環不順・冷え・肩こり・腰痛などの疾患を引き起こし、ひいては睡眠障害を併発するなど、体に悪影響を及ぼします。
また、更年期になると骨形成の機能を持つエストロゲンが減少するため、骨粗鬆症になりやすくなるため、カルシウムを多く摂取する必要があります。カルシウムを骨に定着させ骨量補強をするためには、適度な運動が必要です。運動をすることによって骨代謝が活性化し、カルシウムが定着しやすくなります。
更年期には、激しい運動は足腰を痛める恐れがあるのであまりお勧めできません。更年期の運動は、体内に酸素を摂り入れながら、体に負担の少ない有酸素運動がベストで、誰でも気軽に毎日することができるウォーキングやヨガがお勧めです。ストレッチは、筋肉を緩やかに伸ばし、体の柔軟性を高めて血行を促進させます。
また、手先を動かすなどちょっとした運動も、脳を活性化する効果があります。

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アロマセラピー・精油

写真アロマセラピーは自然療法(医学的な治療に頼らない治療方法)の1つであり、自然植物から抽出される天然のエッセンシャルオイルを用いて、身体や心のバランスを整えたり、人間が本来持つ抵抗力や自然治癒力を高める施術です。アロマオイル(精油)の香りが脳を刺激し、ホルモンバランスにも良い効果があるので、更年期障害の治療に有効だとされています。更年期障害の症状に有効とされる代表的な精油をいくつか紹介します。(※ただし、持病や症状によっては使用できない場合もありますので、使用については専門医等に相談してください。)

ラベンダー(ストレス・不眠症)
クラリセージ(吹き出物・精神的不安定)
マージョラム(冷え性・のぼせ・肩こり)
ペパーミント(肩こり・頭痛)
カモミール(のぼせ・頭痛)
イランイラン(性欲減退・生理不順)
グレープフルーツ(肥満・むくみ)

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食生活の改善(食事療法)

写真更年期障害を改善させるために自然治癒力や抵抗力を強化するには、バランスの取れた食事をとることが大切です。
正しい食生活を送るには、まず栄養の偏った食事を摂らないことです。たとえば、1品だけで食事を済ませるのではなく、なるべく多くの食品を組み合わせた食事や栄養バランスを考慮した献立を心がけることが大切です。
食事の際のアドバイスとして、肉はなるべく脂身を避ける、しゃぶしゃぶなどの油を減らした調理法を選ぶ、たんぱく質はできるだけ大豆や魚を中心に摂取することなどがあります。またなるべく摂取を控えたいものはコレステロールと塩分です。ドレッシングやタレは、食べる直前にかけるようにすると良いでしょう。
一般的に、肉・レバー・牛乳・卵・いくら・数の子などの動物性食品の脂肪は、コレステロールや飽和脂肪酸の含有量が高く、これらの食品を摂取することにより高脂血症や動脈硬化を招く可能性があるので、食べ過ぎには注意しましょう。また塩分の過剰摂取は高血圧、胃がんなどの原因になるため、あまり濃い味付けの食べ物は避け、ラーメンの汁などもできるだけ残すようにすることなどを心がけると良いでしょう。
更年期障害の改善には、ビタミンB1・B6、カルシウム、ビタミンE、ビタミンC、イソフラボン(大豆や大豆製品に含有)を十分に摂り入れることが大切です。とくにカルシウムは、更年期に欠かせない栄養素です。更年期になると、骨を形成する機能を持つ女性ホルモン「エストロゲン」が減少しますので、骨量不足を補うためカルシウムの摂取が必要です。

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生活習慣の改善

写真更年期障害を改善するために自然治癒力や抵抗力を強化するためには、規則正しい生活、健康的な生活をすることが何よりも大切です。生活習慣の中でも特に更年期障害に影響を与えるものをいくつか紹介します。

●アルコール
少量のアルコールであれば、善玉コレステロールを増加させ動脈硬化の予防にもなり、またストレス解消にもなりますが、女性は男性よりもアルコールの影響を受けやすい体質であるため、アルコールを飲みすぎると更年期障害を悪化させる可能性があります。またアルコール過剰摂取は肥満や血圧の上昇、肝障害の原因にもなります。アルコールはできるだけ大量に飲まないようにしましょう。

●タバコ
喫煙は、血管を縮小させ、動脈硬化を促進させます。またタバコには発がん性物質が含まれています。他人のタバコの煙による二次喫煙も体への害になります。更年期の健康を維持するためには、喫煙は控えましょう。

●睡眠
十分な睡眠は更年期障害だけでなく健康にとって必要不可欠なものです。更年期には更年期障害の症状だけではなく、日常のストレスや悩みが増えてくるために、不眠に悩む方が少なくありません。規則正しい睡眠は心身の疲れを取り去り、活力を回復させ、更年期障害を軽減します。十分な睡眠をとるためには、夕食は脂肪分を控えるなど消化の良い食事を摂り、就寝前はカフェインを含む飲物は飲まないようにしましょう。また就寝前にリラックスタイムを設けるのも効果があります。

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スキンケア

更年期を迎えると、肌の老化も加速していきます。年齢によるシミやシワが増える、皮膚の乾燥が促進される、外からの刺激を受けやすくなる、などの症状が現われます。これは加齢による皮質の分泌機能や保水力の低下が起こることだけではなく、更年期に女性ホルモン「エストロゲン」が減少することでコラーゲンや皮膚の新陳代謝の低下を招くことが原因です。更年期のスキンケアとし特に有効な方法があるわけではありませんが、十分な保湿、紫外線カットが特に重要なポイントとなります。乾燥と紫外線は肌の老化を加速させる二大要因です。また常に肌を清潔な状態に保つことも大切です。

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心のケア

心のケアは、更年期障害の改善にも欠かせませんが、更年期障害を発症する前の予防対策としても大変効果的です。 更年期になると、更年期障害とは関係なく、自分の生活においてさまざまな問題や悩みを抱えることが多いため、自然とストレスを感じることが多くなります。この精神的なストレスに負けない心作りを普段から心がけることで、更年期障害の症状の緩和・克服につなげることができます。 精神的なストレスに強くなるための秘訣は、何事に対しても楽観的な思考を持つように心がけること、他人の評価を気にしすぎないこと、実現できそうな目標や計画を立てて充足した日々を送ることなどです。そして何よりも、何か問題が起こったときに、自分だけで解消しようとして一人で悩まずに、パートナー・家族・友人など周りの人に援助を求めることが重要です。また、ときにはショッピングしたり、オシャレをしたり、趣味やレジャーを楽しんだり、友達と食事したりすることで、溜めたストレスを発散させることが必要です。

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薬物療法

◆更年期障害の治療方法
更年期障害の治療には、薬物療法や心理療法などがあります。更年期障害の状態や症状に合わせて、使い分けたり併用したりする必要があります。

写真●ホルモン薬
更年期に不足する女性ホルモンを補充することによってホルモンバランスを整えます。主に、ほてり・のぼせ・発汗・冷え・血管系の不調や、鬱などの神経症状などに効果があります。また、性交痛・萎縮性膣炎に基づく膣乾燥感・骨粗しょう症にも効果があります。個人差もありますが、副作用として乳房痛・頭痛・悪心・不正出血・嘔吐などがあります。また、長期的な投用によっては、乳がんになりやすくなると言われているので注意が必要です。そのため、ホルモン薬を使用する方は毎年の乳がん、子宮がん、卵巣がん検査が必要になります。
⇒ホルモン薬の詳細は「更年期障害とホルモン療法」をご参照ください。

●自律神経調整薬
全体的な自律神経のバランスを整える薬です。主に、ホルモン薬を使えない場合や更年期障害の症状が軽い場合に用いられます。自律神経調整薬は効果がやや弱いので、一般的補助的な治療として使用されるのが特徴です。

●漢方薬
漢方薬は、主にホルモン薬を使えない場合や更年期障害の症状が軽い場合に用いられます。漢方薬療法は、身体の状態を整えることを優先し、体の不調に対して自己治癒力を高めることで病状の改善に努める治療方法です。更年期障害に用いられる漢方薬療法は、ホルモンの調整は一切行わず、症状の原因になる要素を取り除いた後、体がホルモンの少ない状態に慣れるのを待つ、という考え方に基づいて行われます。特徴としては、個人の体質によって薬が使い分けられること、一般の薬物療法と比較すると副作用が少なく長期的な使用が可能であることです。ホルモン薬と比べて効果が出るまでに時間がかかること、また人によって効果が出ない、などのデメリットがあります。

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心理療法

更年期障害の症状には、身体に関する不調だけでなく、ストレスや精神的な不安や鬱(うつ)状態など、心に関する不調も発生します。そのような精神的・心理的な疾患が発症した場合に用いられるのが、心理療法になります。
心理療法は、生活習慣がより良くなるよう改善したり、物事に対する考え方をポジティブになるように変えたりと、より心理的な側面から更年期症状を治療していく治療法です。具体的な治療方法には、専門医などによる悩みのカウンセリングやアドバイス、また自分自身のセルフケアによる生活習慣改善などが挙げられます。

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ホルモン療法

更年期障害の治療方法で最も効果的と言われているのがホルモン補充療法(HRT)です。ホルモン薬を使用することによって不足している女性ホルモンを補う方法です。
ホルモン薬には大きく2種類あります。
・ひとつは卵胞ホルモンを補うエストロゲン剤
・もうひとつは黄体ホルモンを補うゲスターゲン剤

●ホルモン療法が有効な症状
ほてり・のぼせ・多汗・冷え症・不眠症・頭痛・疲労・無気力感・精神的不安定(うつ症状)・肌荒れ・小じわ・トイレが近い・尿失禁・外陰部の痒み・不正出血・性交痛

●ホルモン療法の主な副作用
乳房が張る・乳房痛・頭痛・性器の出血・イライラ・うつ症状・肝臓の負担が大きい・胆石が出来やすい

●ホルモン療法が受けられないケース
ホルモン療法を行うことで悪化する病気があります。該当する病気を患っている場合は、ホルモン療法を受けることができません。該当する場合は、まずは医師に相談しましょう。
以下、病気の一例です。
・ 子宮がん(子宮内膜がん)
・ 乳がん/乳腺症
・ 高血圧/血栓症
・ 糖尿病
・ 心臓/肝臓/腎臓の障害
・ 子宮内膜症/子宮筋腫

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